ブースターには地デジ用と従来のBS用、4K8K対応BS用の3種類があり、それぞれに応じたブースターを使用してはじめてその効果を発揮します。
どんな場合に必要なのか知ることで、現地見積もり任せではなく、適切な工事を適正価格で受けることができます。

目次

ブースターの種類は3つ

テレビアンテナのブースターとはアンテナで受信したテレビ信号を増幅とする機器のことです。ブースターと一口に言っても地デジ放送用、BS放送用、今後実用放送が始まる4K8K放送用の計3種類があります。
地デジ用ブースターでBS放送の電波を増幅することはできません。
順番にご説明したいと思います。

地デジブースター

複数の部屋に電波を分けた時等、正常に地上デジタル放送を視聴するための受信レベルを確保できない恐れがあるときに使用する機器のことです。
正常に受信できない場合、ブロックノイズが入ったり、全く画面が映らなくなります。

BSブースター

文字通り、BS放送の電波を増幅する機器ですが、地デジ放送の電波も増幅する混合ブースターを使うことで、ブースターを2台設置しなくても、混合ブースター1台で両放送の電波を増幅することができます。
混合ブースターは地デジブースターと性能も価格も違うので、地デジ・BSアンテナ工事の際は混合ブースターが使われているかどうかを確認する必要があります。

4K8Kブースター

従来からあるBSアンテナ(2K)の電波に加えて、2018年に本格的に実用放送が開始された4K8K放送の電波を増幅するための機器です。
従来からあるBSアンテナ(2K)用のブースターと性能、価格が違うため、注意が必要です。4K8K対応のBSアンテナを設置しても、ブースターが従来のBS用のものでは、4K8K放送の電波を増幅することが出来ません。

必要な場合とは?

ブースターが必要な場合は下記のような、十分な受信レベルを確保できない場合です。

複数の部屋で視聴可能な工事をするとき

アンテナで受信した電波を複数の部屋に分配するため(分配器を使用)、各部屋に分配された電波は1台で視聴する場合と比べて弱くなってしまいます。
電波状況が非常に良い場合を除いて、ブースターが必要となる可能性が高い例です。
多くの一戸建て住宅は、ほとんどの部屋でテレビが視聴できるよう、すでにテレビ端子がついています。

周囲の建物の影響・電波塔からの距離等が原因で電波状況が悪い場合

様々な要因で電波状況が悪い場合は、ブースターの使用が必要です。
電波状況は電波測定器を使用して客観的に計測することができるものです。
測定器も地デジの電波、BSの電波、4K8Kの電波をそれぞれ計測します。
4K8Kの電波は実用運用が始まっていない現在、電波発生器を使用して測ることで正確な電波状況がわかります。
例えば、4K8K対応のBSアンテナを設置するためには、4K8K対応の電波発生器・電波測定器の両方を使用して、はじめて電波状況が確定し、ブースター使用の可否を判断することが出来ます。

注意点

アンテナ工事の費用を左右する大きな要素の一つが、このブースターが必要か否かです。ブースターを使用するか否かで3万円以上も料金が異なることもあるようです。
ブースター込みのコミコミ価格の比較はもちろん、BSアンテナのセット工事をお考えの際には以下の3点に注意する必要があります。

  • ブースター込みの費用を比較する際は、地デジだけでなく、BSの電波も増幅する混合ブースターを使用するかどうか。
  • 4K8K対応のBSアンテナの設置費用を比較する際は、従来のBS用ブースターではなく、4K8K専用のブースター込みの値段か否か。
  • 4K8K用の電波発生器・電波測定器を使用しており、ブースターの必要性を正確に判断できるか否か。

アンテナ工事は出費のかさむ新生活のスタートに際して、決して安くはない買い物です。ブースターについての注意点を頭に置いておくだけでも、適正価格で工事をしてもらうことができます。